いつも、ご自宅の地域からセンターの正面玄関口まで皆さんを送迎している巡回バス。
今回は、(株)グリーンキャブ所属の皆さんです。センターが出来て35年ですが初期のころから勤務されている方がお二人もいらっしゃいます。インタビューを通じてセンターとこれまでの関わりなどお話を伺いました。
運転手男性3名(在原さん、三浦さん、木村さん)
添乗員7名(石橋さん、高久さん、新倉さん、富澤さん、堀之内さん、三本木さん、武田さん)
※中央:最長勤務の石橋さん ※右:高久さんは利用者さんと♬
いつも新鮮な気持ちで運行しています
――日頃、センターの利用者様の脚として巡回バスを安全に運行していただき、ありがとうございます。早速ですが、まず「これは、良かったな」と思う事を聞かせてくれませんか。
三浦さん(運転手): いろんな方との出会いがある点が良いところです。こんなに楽しい仕事はないと思ってます。利用者様を乗せるうえでは、安全確認はもちろんのこと気を付けてます。
高久さん(添乗員):運行中、緊張はしますが街を走る中では、街並みの変化なども敏感に感じるようになりいつも新鮮な気持ちになります。
――都心を走ると道の広さ、駅前の人混み、駐停車のしづらさなど大変そうですが、特にセンターの巡回バスを運行する上で意識されていることありますか。
在原さん(運転手):仕事である以上、事故が起きないように一番気を使っていますね。特に急ブレーキをかけるような運転操作を絶対に起こさないように非常に注意して運行しています。もし、大きく揺れてしまったら乗っている方の身体に大きな負担をおかけしてしまうので、とにかく揺れないように細心の注意を払って運行してます。
――急ブレーキは、座っている状態であっても、大きく揺れますね。利用の方にふだんの乗り心地は如何か尋ねると直ぐ、「非常に快適です❣」と明るくお返事を頂戴しています。また、「とても気を配ってもらっているので」と感謝の言葉も❣センター到着後も入り口から職員のいるところまで誘導してくださり感謝しています。
運転手はヘルパーの資格を持っているんです
――近年車いすが大きくなって、体に負担をかけないリクライニング機能付きであるとか、いろんなタイプがあるようですね。乗降でリフトを使う操作もあり停留所利用の場所などから誘導も添乗員さんとの連携操作でセンターから到着やお帰りの時は10分ほどで全員を乗せてしまう。安全で早いですね。
在原さん:車いすの形状では、リクライニングのやり方は数回ほどの操作経験で大抵はわかるようになりました。これは、特技のひとつに入るかもしれませんね。私達運転手は、ヘルパーの資格を持っているんです。
――電動の車椅子は、手動の場合とても重いですよね。狭い車内空間での席の配置移動などは、細かい切り返しもあると思うのですが、常にお身体を気遣い、声を掛けながら操作をお願いして誘導されているようでした。
三浦さん:電動車いすの乗降操作は、手動で行って、昇降リフトを添乗員側で操作しながら、運転手がそのリフトに車椅子の方と乗って、上下します。電動の車椅子に乗られている方はみなさん操作がとても上手です。雨の日は、カッパを着ながらの乗車になりますが誘導通り、慣れているので短時間で乗降をして頂いてます。
元気でいられる秘訣
――業務に関わるみなさんの平均年齢をお聞きすると、(失礼ながら)60歳…くらいだそうですね。毎日のようにご出勤ですが、いつまでも元気でいられる秘訣をぜひ教えてくれませんか。
在原さん:そりゃ、働いている方が、体の調子はいいと個人的に思います。(笑)会社では毎朝出勤時に検温や血圧測定を行います。
――それでは、健康にはとても気をつけていらっしゃるんですね。
在原さん:そうです。同じく出勤時にアルコール検知器で呼気を確認します。これは、運転手全員に義務付けられています。仕事に支障を来すことがないように自己管理が必要になります。運転中は、あたりまえですが座りきり。ふだん、歩かないので一駅手前で降りて歩く。そうした、努力をしています。
――元気な体の維持も大切な事なんですね。巡回バスが運行を始めてから勤続年数が30年近いベテランの方がいらっしゃいますね。今は、夜間便を担当されてますが、当初からセンターバス運行に携わってこられたそうですね。
石橋さん(添乗員):そうですね。センターが出来て2年目くらいからバス運行が始まる事になって。でも、係りはもっと古くて最初はグループホームの調理補助のボランティアがあって。それが、添乗員としてもお誘い頂き、今に至ってます。高久さんが長いですね。昔は、日中の活動場所がなくて、障害を持っている方が施設に入るか、親御さんが家から送り迎えをしてましたけど、今は、ヘルパーさんが連れて来てくれますしね。便利にバスを利用することでセンターに来れるからいいと思います。
――バスは、ほとんど定刻通り。乗降の順番も考えて乗るから定時の運行にも繋がりますね。ところで、石橋さん、いつも添乗員と運転手さんの息がぴったりのご勤務ですね。
石橋さん :そうですね。危機管理として『おしゃべり』を業務中はしないようにしています。運転手さんの緊張が途切れて事故につながっては問題ですし。とても、集中して運転をしていると日頃から感じていますので。
――緊張感のある仕事ぶりですね。それでは、バス運行後は、ほっとしますね。次のバスの出発までの休憩中は、みなさんどんなことしているのですか。
在原さん :休憩中の運転手は、たいていロビーでテレビを見て、ゆっくりとコーヒータイムを楽しんでいますよ。バスの清掃や車内の消毒もします。
堀之内さん: 添乗員は、近所なので一度家に帰って家事を行ったり出来て、そうした融通が利く点がすごく働き方として便利が良いです。
高久さん :そう、 自宅が近いので、バイクに乗って往復しています。
――そういえば、お二人はバイクを運転されるそうですね。大型ですか?
堀之内さん:体に合わせたサイズで中型です。自然に触れるのもバイクが好きな理由でツーリングでは結構長い距離を運転しています。
高久さん: 私は、スクーターですよ(( ´艸`))
――買い物、通勤と便利ですね。ほかに運転手さんで船舶の免許を取得されている方もおられると聞きました。
木村さん(運転手):はい、若いころは大型の船舶に乗り世界をまわっていました。懐かしい思い出です。
――船舶の運転ができるとは、壮大なスケールですが今は、海から陸へ切り替えられたんですね。
――バスの運行で辛いと思ったことはありますか。
在原さん :雪の日にスタッドレスタイヤではないので、前日から予報が出ている時はタイヤにチェーンを巻きます。左右両側の後で合計2本。タイヤが特殊な形状なのとチェーンも重たいため一本ずつ手を奥に突っ込んで取りつけなくてはならない。寒い中とあって、これは辛い作業ですね。
――お話をいろいろ伺って、ご苦労が目に浮かびます。 朝8時から出発の便もあるので、天気予報にも敏感になりますね。
――誘導や声かけにも何かとご配慮されていると思います。いかがですか。
三本木さん(添乗員):視覚に障害のある方や杖で歩行されている方のガイドを直接肩にふれてもらい行っています。
新倉さん(添乗員):聴覚に障害のある方とバスで出会い、手話を学んでコニュニケーションがとれるようになったのはとても嬉しかったです。
――ご勤務になれるまでは大変でしたか?( ^ω^)・・・
武田さん:今1年半経ちましたが、仲間に支えてもらい利用者さんへの対応について学んでいます。慣れるまで本当に時間はかかりますが、やりがいのある仕事だと思ってます。
――春、秋は講座開講の募集があって、初参加される方も多く、バスのご利用も新しい方が増え様々な対応もあることでしょう。本日は、インタビューありがとうございました。
乗務員全員からみなさんへメッセージ
😀 心配していたコロナ禍の状況が終わり、これからまた皆さんにお会いできるのを楽しみにしております❣(運転手一同)
🙂 いろんな方ともっと、出会えると思うと仕事にはますます励みとなります。
🙂 私たちも、みなさんのように元気良く、長く働けるように頑張ります。
編集手記
抜群のドライバー経歴と気配りの素晴らしさや真心で接してくださる安心感など添乗員さんと共に細やかな気配りで真にセンターに来る方を支えてくださっています。体調のすぐれない利用者の方への声掛けなども普段接しているからこそわかって頂いているのではないでしょうか。大きな柱的存在だと常々感じております。乗務員のみなさん、健康に気を付けてやさしいコニュニケーションをセンター共々よろしくお願いいたします。
センター巡回バスについて センターから大久保・四谷・西新宿・落合方面
バス運行は昭和60年から開始しています。
現在は、午前8時にセンター出発から夜間便の午後5時15分発まで。4コース方面に始発が出て、1時間ほど巡回してセンターに戻ります。月曜日から土曜日まで毎日12~22箇所の停留所を一日3便運行。
座席7席、車いす席6席の合計13席で席数が限られるため、乗車には事前の予約が必要です。
~ インタビューありがとうございました ~
~ これからも、よろしくお願いいたします ~